2014年06月04日

ずいぶん更新してない! 最近の動向

4月の更新から気づけば6月。ずいぶんと思ったけど最近の頻度でいえばそうでもないかも。

けやきひろばビール祭、出店終了しました。
無事、大怪我することもなく終了しました。よかった。
ビールはまぁまぁ手応えよく。合同出店でしたが、他より出たと思う。
まぁ食博での悲劇が再び、ってならんかっただけ大きな進歩だ。

でも、けやきは勉強なりましたね。
ビールイベントだったけど、一般のお客さんが多かったマニアじゃなくて。
マニアというかビアファンや関係者も多かったのは事実ですが。
さいたまの地元イベントとして、定着しつつあるようです。
会場のスーパーアリーナが主催だから無茶できるってのがかなり大きい気もしますが。

駒沢公園の肉フェスの企画会社も、ブルワー挨拶回りしてたみたい。
なんと関西でもやるようなこと言ってたな。というわけでコンタクトとってみる。

ビール単体のイベントだけじゃやっぱり間口せまい。フード&ビールのイベントがよし。

酒造期終わってますますビールづけだけど、もっと勉強する時間が必要だなぁ。。。
専門書とか読む機会が増えましたが、理解が深まってるのは感じる。

このブログでも、前に書いた専門書の抜粋を読み返すと、そんときはうっすらしかわかってなかったことが、よくわかるようになってる気がする。

けど実践的ではない。

最近思うのは、もっと味覚の閾値を小さくしないといけない。ということ。
特にオフフレーバーの勉強が必要。
じゃないと、醸造のコントロールができない気がする。
ダイアセチルを感じるから、発酵温度を下げようとか、酵母の量を増やそうとか、エアレーションが少ないんじゃないかとか。たぶんそうやっていかないとビールが旨くなっていかない。
ビールのレシピはけっこう入手できるけど、その分量で作って安定しておいしくなるわけじゃない、ということがようやくわかってきた。これはホームブリューで感じるところ。

ビアパブで完成品だけ売るのって、このビールはこういう味のビールなんだ、って覚えちゃうから、どういう仕込みでそういう味になってるのか、まで考えたりできない。


あとは、モルトやホップ、酵母や副原料の種類や特徴に詳しくなること。
でもこれは、いくら世界中のホップに詳しくても、サプライヤーがそれを取り扱ってなければ意味がない。もっというと、サプライヤーに取り扱いがあっても、小規模ブルワリーに貴重なホップを回してくれるとは限らない。結局、コネクションが必要。
それありきで、ビールの設計が可能とわかった。


あと、設備。低予算で考えてるから、基本的にはDIYが必要だし、中古の機材でもメンテ含めて自分で改善してかないといけないだろうと。サービングの設備も含めて、もっと実地で経験が必要。


そういえば、先月は税務署も行ってみて、酒造免許取得についてあれこれ聞いてみた。
やっぱり申請から半年はかかるだろうと。
そして、立地が決まってからじゃないと何も進まないということ。
経験の有無は、企業で醸造に従事していた証明ができればいいらしい。
結局は、事業として採算が合うかどうかが重要。

で、これでいい話をきけたのは、京都の小規模ブルワリーの責任者の方の話。
免許申請では、フルマッシング設備ではなくて、モルトエキスだけで造る予定で申請する。
そうすれば基本は寸胴一個と発酵タンクだけで事足りるから、初期投資が抑えられて事業性がよくなる計画書が提出できる。免許取得してから、フルマッシング仕込みへの変更届を出す、という裏技。


新規のブルーパブがちょこちょこ増えつつある。関東方面だけど。
パッとするところはあんまりないけど、、、
老舗のビアパブがブルワリー手がけたり、
ファントムブルワリーも増えてるなぁ。
業界的な盛り上がりはあるものの、小規模=そんなうまくない、みたいな図式もできつつあるなぁ。。。
というか、飲食店としてのクオリティの低さか。最近あんまりだけど、飲食ビジネスの勉強もまたしとかないと。


というわけで6月はビールの設計をやってみる。
7月あたりから製造計画もやらせてもらう予定!
がんばります。
posted by koji at 23:44| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月22日

世界の貧困

こんなに更新してないのは久々かもしれない。
冬ごもりしてから、更新できそうでできてなかった。



久々にこの手の本を読む。
けど、この本は世界的な話ではなくて、アメリカでの話。
いまだに経済指標として主役のGDP。Gross Domestic Product。国内総生産。
世界が、全世帯中流階級を目指して経済成長していた時代には、この指標は国民の生活の質を測るのに有効だった。
今では貧富の差は二極化が進んで、上位1%の人間がGDPを押し上げ、下位の人間はより貧困に陥っているが、それは判断できない指標となっている。

GDPは、環境汚染が進むと上がる。犯罪や事故が増えても上がるし、離婚や自殺、病気が増えても上がる。まして戦争はGDPをさらに押し上げる。

逆に環境の保全に由来する自然サービスはGDPの数値には含まれず、人々が健康でいる価値、子供達の教育、人々の質的な幸福もGDPに影響しない。


この手の本と思って読んだ最近の本、第2弾。



この本は逆に世界規模での、発展途上国の貧困層の実態について、
現地での精緻な実証実験を幾度となく繰り返して書かれている。
なんとなくおぼろげに想像していた世界の人々について、本人たちの立場から貧困の問題に対する答えを見つけてるのが印象的。

自分の環境がいかに恵まれているのか認識できる箇所抜粋。

P102
私たちは次の食事にどうやってありつければよいか心配する必要はない。
言い換えれば、私たちは自分たちの限られた自制心と決断力をあてにする必要はほとんどないということ。
自分の健康についての正しい決断を責任をもって下せるほどに賢く、忍耐強く、知識のある人など誰もいないということを認識すべき。
豊かな国に住む者は目に見えない後押しに囲まれて生活している。
健康に対する政策、予防的ケア、公衆衛生に対する投資として補助金の多くはすぐに元が取れます。
病気と死亡率が下がり、賃金が増えるためです。
安価で、人々が必要としている薬を変えるようにする、必要のない薬を入手できないように制限して、高まりつつある薬物耐性を予防する。

過干渉かもしれないが、干渉しすぎることの危険性や自分自身のの危険性の責任をもつのはソファにふんぞり返って説くにはお気楽すぎる。
豊かな国こそ、絶え間無い過干渉の受益者ではないか。

情報の非対称。行動経済学の勉強が必要。


この手の本久々。でも読み応えもあって、結論も進歩的。
良い本でした。
posted by koji at 01:27| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リーディング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月14日

ビールの基本技術 そのB

煮沸工程
@水分の蒸発
Aホップの苦味成分の変化と麦汁への溶解(苦味の付与)イソ化
Bタンパク質の熱凝固(ブルッフの形成)
タンニンは80%が麦芽由来、20%がホップ由来であるが、ホップ由来のタンニンの方が反応性に富む。有効に析出させる最適化pHは⒌2とされる。
C麦汁色度の上昇メイラード反応によるメラノイジン生成とタンニンの酸化
D還元性物質の生成 メラノイジン。香味耐久性向上
E麦汁の殺菌
F酸素の失活
G揮発性物質の揮散
SMMが熱分解してDMSとなり揮散する。

麦汁煮沸時間、1〜2時間 蒸発率時間当たり8〜10%が妥当

ホップ添加は、最終製品への苦味価移行率を監視しながら量を決める必要がある

煮沸後、冷却
ブルッフを熱トルーブという。酵母に吸着して発酵を妨げる。
冷却、エアレーション(溶存酸素濃度が8〜10ppm)
冷トルーブの除去。冷やすと析出する。

仕込み習得率を74〜79%が一般的


ビール酵母
上面発酵酵母と、下面発酵酵母の両者の違いの一つは、メリビオース資化性があり、下面発酵酵母は資化できるのに対し、上面発酵酵母は資化できない。

ビール酵母は、グルコースを最初に取り込み、細胞周期のサイクルが働き、その後、マルトースを消費して発酵を開始する。
マルトトリオースは発酵期間中に徐々に消費する程度であり、デキストリンはほとんど代謝できない。
ヘキソースは細胞膜を通じて細胞内で代謝される。

酵母は好気的条件下でも、嫌気的条件下でも代謝を行う。酸素があると呼吸を開始しTCAサイクルにてエネルギーを取得する。

酵母は増殖に窒素を必要とする。麦汁中に十分なアミノ酸やペプチドがあることは、酵母の増殖や順調な発酵経過のためにも必要である。

アミノ酸はグループA〜Dの順で取り込まれる。

酵母の発酵代謝産物
@エタノール
資化性糖のEMP経路。高級アルコールの多くは、エーリッヒ経路、すなわちアミノ酸の脱アミノ化で生成したケト酸が還元されてできる。
Aエステル
大別して、酢酸エステル類(酢酸イソアミルなど)と、エチルエステル類(酢酸エチル、カプロン酸など)
Bアセトアルデヒド
酵母代謝の中間物質としてピルビン酸の脱炭酸によって生成。発効過程で減少する。
Cダイアセチル。グループBのアミノ酸の資化に影響される
DS系化合物
EDMS

酵母ハンドリング
発酵が終了したタンクより酵母を回収、洗浄、保存を行う。
発酵後、沈殿した酵母は、3つに区別される。
下層は、発酵初期に沈殿した酵母で低活性あるいは死滅した酵母。
中層は、発酵が最も進行したときに生じた沈殿酵母であり、性状は純粋培養された酵母に近い。また、不純物が少ない。
上層は、発酵が強い反面、ホップ樹脂などのデッケを多く含む。
回収の際、温度管理が重要。温度が高い(10℃以上)だと、酵母体内のグリコーゲンを用いて代謝を開始するため、代謝熱により、温度が上昇し酵母劣化を促進する。
この他、酸素の巻き込みによる代謝阻害、炭酸ガスによる加圧ストレス、移送配管によるストレスを回避する。
酵母は0〜2℃で保存。

発酵
前発酵には6〜10日を要する。
酵母は添加後、3時間弱で麦汁中の溶存酸素を消費し、不飽和脂肪酸を合成する。
次にアミノ酸を優先的に取り込み増殖に備える。炭水化物の代謝はまだ始まらない。この時期は約10時間。
15〜20時間後に白い泡で覆われる。湧き付き。
2〜3日でクリーム状の泡=クロイゼンが発生。
3〜6日後は発酵の最高潮。泡表面には、pH低下によって不溶化し析出したタンパク質、ポリフェノール、ホップ樹脂が付着し(デッケ)黄褐色を帯びる。
この際、冷却が強すぎると再び白い泡=ナーハシーベンを生じる、発酵遅延が起こる。
6〜10日後には、少量のマルトトリオースを残して発酵性糖が消失。
最終的には、添加の3〜4倍の量に酵母が増殖。

発酵貯酒中の物質変化
ビール酵母は単糖類から三糖類まで摂取する。
麦汁中の糖成分中最も多いマルトースよりもグルコースが優先的に取り込まれる。グルコースはマルトース透過酵素に対して阻害作用があるため、グルコースを多く含む糖質副原料を多量に使った麦汁では発酵障害が起こることがある。
三糖類のマルトトリオースが一番最後。
アミノ酸は菌体増殖と平行する。これに伴ってpHの低下が起こるが、有機酸の生成にもよる。pHが低くなれば、有害微生物への耐性や製品ビールの劣化臭物質の遊離にも関与する。

発酵区分の見直し
発酵:エタノール生成と香味成分生成
熟成:若臭物質の還元
貯酒:冷却による混濁物質の析出と炭酸ガスの溶解安定

エール酵母
発酵温度を高くすれば、より荒々しい発酵になるが泡立ちも多く、イソα酸が泡に移行し、結果として苦味の利用率が下がり、泡持ちは悪くなる。

ケルシュ
発酵最高温度が18〜22℃で4〜5日間で終わる。最高発酵温度が28℃に達することもあり、このビールの香りの華やかさは高温発酵上面発酵酵母による。
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2014年02月11日

ビールの基本技術 そのA

仕込みについて

醸造用水
総硬度=炭酸硬度+非炭酸硬度=Ca硬度+Mg硬度
炭酸硬度:一時硬度、総アルカリ度とも呼ばれる。水中のCa、Mgの重炭酸塩量を示す。この硬度は煮沸により容易に消失するが1日経てばほぼ元に戻る。
非炭酸硬度:水中のCa、Mgの硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩を示す。この硬度は煮沸によっても変化せず永久硬度と呼ばれる。
レストアルカリ度(RA)が高いとマッシュはウォートのpHが高くなり、影響がある。麦汁中のアミノ酸濃度の低下、伴って発酵渋滞。殻皮からの不要物質の溶出によるビールの保存性、味の悪化。
淡色ビールでは、炭酸硬度:非炭酸硬度=1:2.5〜3.5が望ましい。

副原料
ビールは「アルコール分が20度未満。麦芽、ホップおよび水を原料として発酵させたもの、または、麦芽、ホップ、水および米その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの。ただし、その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の10分の5を越えないものに限る。」
政令で定める物品、麦、米、とうもろこし、こうりゃん、ばれいしょ、でんぷん、糖類、苦味料、着色料(カラメル)。

糖化工程
@でんぷんの分解
不溶性でんぷんを酵母が資化できる糖類へ分解する。
アミロースは水中でコロイド状となり、アミロペクチンは糊化する。その後、αアミラーゼにより酵素分解を受けマッシュの粘度は急速に低下、液化する。

Aたんぱく質の分解
高分子では水に難溶性であるため、可溶性となる低分子まで分解する。エンドペプチターゼ群としてのカルボキシペプチターゼ、アミノペプチターゼ、ジペプチターゼ。
高分子は、煮沸工程の熱凝固などで取り除かれるが、一部はビールに移行し、濁りの原因となる。
中低分子は主としてビールの泡もちに、ポリペプチドはビールの旨み、濃醇さに関与すると言われる。
アミノ酸はビールの味に関与するほか、栄養源として酵母代謝、香気成分生成に影響。
糖化工程で分離、遊離されてくる全アミノ酸の70〜80%は、酵素群の中のカルボキシペプチターゼによる。

Bヘミセルロース、ゴム質の分解
胚乳細胞壁はヘミセルロースとゴム質により構成。これらの物質はペントサンと、βグルカンから成る。
マッシュ65〜70℃でβグルカンソルビラ−ゼにより、タンパク質と結合されたβグルカンは遊離する。
既に主なエンドβグルカナーゼが失活しているため、このβグルカンは後工程まで残存する。
βグルカンの分解は製麦工程での分解が重要。麦汁、ビールの粘度が上がり、ろ過渋滞を起こすとともに、凍結混濁を引き起こす。

2014-02-11 18.18.05.jpg

淡色ビールの場合、粉砕原料100kgに対して350〜450ℓ、濃色ビールでは、300〜350ℓを使用する。

デコクション。マッシュの一部を煮沸する。麦芽、副原料のでんぷんを糊化、液化を進行させ糖化を容易にする。メラノイジンの生成、殻皮の内容物を浸出。酵素を失活させ、酵素反応を抑制する。
インフュージョン。麦芽の酵素によってのみ、成分溶解や分解を起こさせる方法のため、煮沸による物理的溶解作用はない。副原料使用に向かない。
デコクションよりインフュージョンの方が、20〜50%省エネ。だが、エキスの習得率がやや低くなる傾向がある。デコクションの回数を増やすほど、殻皮成分の溶出が増え、濃く力強い味に向く。

ろ過工程
ロイターろ過槽の標準的な単位面積あたり負荷の麦芽使用料は、乾式粉砕加湿なしで160〜175kg/u。
スパージング湯量は、一番麦汁エキス濃度によって異なる。煮上がり12%程度であれば、一番麦汁のエキス18〜20%で麦汁量の1.2〜1.5倍量が洗浄湯の目安。
マッシュの導入、静置で3層に分かれる。一番上層にはタンパク質と細かな殻皮からなる薄い層は、ろ過渋滞となるため全面に均一となるようにする。表層の厚さは、30〜40cm。
ろ過流量は過剰にすると麦層がしまり、濾過抵抗となる。一番麦汁濾過は、麦層の表面が見えるところまで。
スパージングは、2、3回に分けて行うことが一般的で、エキス習得率が高い。ろ過麦汁エキスがほぼ1%以下になる。

麦汁の清澄度。濁度の高いウォートは濁り成分が多いため、ホップの苦味成分がその濁り成分に吸着され、苦味利用効率が下がる。また、リノール酸やパルミチン酸などの脂肪酸が増加するため、香味耐久性が劣る。
濾過槽中でのマッシュの温度が高いほど粘度が下がり、ろ過速度が上がる。αアミラーゼの失活する80℃より低く、78℃で管理される。
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2014年01月31日

一倉定の社長学 経営戦略全面改訂版

おもしろい本を貸して頂いたので読みます。
中小企業の社長だけを対象にコンサルティングしてきた一倉定氏の本。
かなり古い出版です。ご本人もとっくに他界してるようだ。
古いのでなめてかかってたが、なかなか納得の箇所も多いので引用アウトプット。




p10
内部管理の手法を経営学と思い込んではならない。
社長は、危険な事業構造は何かをまずは知り、これを改めなければならない。

p16
「コスト主義」は顧客の要求が忘れられる危険が大きい。
新商品は「市場においての実験」が大切である。新商品が成功するか否かは、企業が決めるのではなく、顧客が決めるものだからである。

p24
商品構成こそ、会社の収益性と安定性を確保する基本である。
社長は自社の商品構成の欠陥を認識するとともに、これに対して明確な方針を持たなければならない。

p28
得意先と販売網の分析こそ大切である。成果を上げるための数々の情報がそこから得られるからである。
開拓営業は、社長の役割であって、ほかの誰の役割でもない。

p31
事業経営には終わりがない。ということは、長期の正しい方向づけが必要であることを意味している。それは、過去の引き延ばしでもなければ現在の延長でもない。

p34
事業経営というものは、顧客の要求に焦点を合わせ、社長の意思と責任において、まず事業構造それ自体を高収益型に変革する。次に、この事業構造を踏まえて、収益を上げるために必要な活動を展開するものなのである。

p43
企業は、経済的価値の創造という本来の任務を果たすためには、営々たる努力によって、長期繁栄を実現しなければならない。
客観情勢の変化に対する企業の正しい姿勢と対応こそ肝要である。
変転する市場と顧客の要求を見極めて、これに合わせて自社を作り変える。
内部管理は、事業経営に必要なものではあるが、それが事業活動ではない。

p49
直接原価計算の方式を使って収益計算を行い、これを事業経営の要請に従って組み上げてゆく。
全部原価計算方式の罪悪は、「原価は安いほうが良い」という考え方を広く深く植え付けてしまった。

p51
企業組織は、産業革命によって企業の誕生と同時に生れた。しかし、それをどうやって管理していいかわからなかった。そこで人類が昔から持っている組織、役所、軍隊、宗教、学校の組織理論をお手本として作られた。これらの組織には「市場」がない。だから、管理といえば内部だけを対象としている。「変化を阻止する」という特性こそ、これらの組織の特性である。
ところが、企業には「市場」がある。市場は絶えず変化する。当然のこととして、企業組織は変化に対応するという特性を持たねばならない。変化に対応しなければ生きられない企業に、変化を阻止するという特性を持った組織理論を導入してしまっている。

p81
経済的価値の創造原理。
◎怠慢追放 @社長が自分で決めようとしない。社長の役割は「決定」。誤りは素早く発見して正す A社長がお客様の所へ行かない。 B社長が会社の数字を見ない。
◎成果はお客様から得られる。収益は会社の内部にはない。収益は外部にある。
◎スクラップアンドビルド
◎集中 お客様の要求の特定の部分に限定し、その中でお客様の多様な要求を満たす。
◎動機付け 最も重要なことは社長自身の動機付け。経営計画ほど強い動機付けはない。

p160
コンサルティングのうちで、最も難しく、最も急ぐ事こそ「捨て去る」ことを納得させること。
社長を批判する人はいても、忠告する人はいない。

p201
POSの欠点 @陳列数の数を減らしてしまうので、フェースの品切れを起こして売損ないが発生しやすい。 A売り損ないはPOSで把握できない。 BPOSの指令する品物が未入荷という状態が日常茶飯事として発生するため、指令通りの配送ができない。 CPOSでは、取り扱いのない商品の情報を得られない。POSがあるために、商品情報を収集していると思い込んで、商品情報の収集を怠る。 DPOSにかかる新たな費用が見過ごされる。

p208
市場のすべての要求を満たそうとすると、市場のすべての要求を満たせなくなる。

p235
多角化とは、住みつく業界を多角化してゆくことである。同一業界内で、商品の品種を増やすことは、多角化ではなく多品種化である。技術は専門化して、市場を多角化する。

p248
単品経営の多くの経営者は、その商品が永久に売れるものと思い込んいる。

p318
サービスの本質を明確にしたものが「事業の定義」である。
定義づけのメリットは、サービスの質が向上すること、幅が広く深みがますこと。

p326
事業というものは、始めは力がないのであるから専業としてこれに全力投入するのが最も成功率が高い。集中の原理。成功したら、新たな事業を加えて総合化を行なう。

p345
常時事務所にいても、社員の仕事ぶりを知っているつもりなだけで実は分かっていない。
社員同士が暗黙のうちに、お互いの仕事上の手落ちや怠慢などを社長に対して隠す。本当のことを報告すると、お互いまずいことになるので、実態を隠してごく内輪の報告が社長のところにあがってくる。

p350
営業は営業担当者に任せておけばいいのではない。社長が得意先を開拓し、営業担当者がこれを守るのだ。

p357
閑散時には、社員は仕事のペースを落としてしまい、遊んでいるようなことはないように見える。
季節商品なるが故の低収益高費用と、季節商品なるが故の病根不感症になる。
赤字不感症は、長年にわたって年間の大部分の月が赤字で、閑散期には大赤字が出ても平気になる。

p368
商品こそ事業経営の柱。社長にとって、商品選択こそ最も基本的で、最も重要な決定なのだ。
事業経営の全責任を負う社長にとって絶対に自らやらなければならないことは、一つは、事業、商品の取捨選択であり、もう一つは人事である。

p398
会社の運営を決めるものは販売である。その販売は社長自ら陣頭指揮を取らなければいけない。社長が売り歩くということではなく、販売基本方針を立て、体制を整え、販促の指導を行なうことで、直接販売活動は販売部門で行なう。
その為には、社長は自らお客様を訪問し、お客様の要求や不満を教えてもらうことから始めなければならない。お客様訪問は絶対的な重要性を持つ。

p424
リーダーシップの第一要件は、自らの意図を明らかにする。これを発揮するための最大ツールこそ経営計画書なのである。これに社員は動機づけられる。



割と重複する内容ですけど、挙げられるだけ挙げました。
これまで学んだこと、経験したことと合致する部分が多く、そうだよなぁ、という感覚が多かったのが印象的。
特に今の会社の社長は読んだほうがいいかな。笑。

いくつかの中小企業で働いてきてみて、
自分自身でもカフェの店長という一国の主をやってみて、
社長(店長)一人の働きで会社(店舗)はどうにでもなる、というのはすごく納得。
だけでなく、わかっているつもりでも、色んな実例をあげて説明されると目からウロコな部分も多い。

商品構成、お客様の選び方、ABC分析による切り捨て、年計グラフによる数字の傾向の可視化、販売重視、商品開発、組織の変革、リーダーシップ。
最近は内部管理のススメの本が多いので、どうしても内部管理重視になっていた気がします。目標管理は会社を潰しますって、そうかもなぁ。
お客様からしたら、社長と直接取引の話ができるほうがいいに決まってる。

十分良書だと思います。この本、古い本だけど9,500円もします。汗
貸してくださった方に感謝!
posted by koji at 20:26| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする