2019年09月04日

未来への大分岐に資本主義はどうなるのか というか自分はどうするのか?

気付けば9月になって、誕生日も過ぎ去りました。
36歳年男。このブログも276ポスト、15年目となりました。

で今回はリーディング。



いやーぶっちゃげ良かった。色々自分的にツボの多い内容でした。
このブログで今まで取り上げてきた本のジャンルをご存じでしたらわかってもらえるかと思いますが。

なんか気になったところ引用しまくってたらネタバレみたいになってしまったので、
細かい内容は追記部分に記載します。気になる人は追記開いてください。

このブログ始めてから色んな本読むようになったけど、
30歳すぎくらいから読んでるのは世界の貧困問題とか格差問題、レントシーキングの内容が多い。

去年、2回目のマンハッタンに行って、タイムズスクエアを訪れた時の気が狂ってる感を思い出します。
ハイパー消費社会のテーマパークみたいな交差点が存在すること自体に異常を感じたんやけど、
それが当然のように存在するって、資本主義の終わりってことなんやなって、この本を読んで腑に落ちました。

2006年にウェブ進化論やザ・サーチを読んだときの気持ちが、この本でも感じられるけど、たった十数年でこうも変わるものかと。
不思議な感覚です。

この本を読んで思い出すのは、
一つは、攻殻機動隊。
AI、ロボティクス、情報技術の発展の末にある世界の在り方を、あの時代にあんな風に描けた士郎正宗氏の素晴らしさよ。
そしてその先に行き着くテーマが、人間とは何か?という普遍的倫理にまで及ぶという。
この本の4人の識者が今になって言ってるようなことを1989年に漫画にしちゃってるという。

もう一つは帝王学。
これはふと思っただけやけど、指導者が倫理的に正しくないことをどうやって諫めるのか。
本書では、トランプ氏もプーチン氏も安倍氏もけちょんけちょんに言われてるわけですが、じゃあなんで彼らは各国のリーダーであり続けていられるんだろうか。
帝王学は民主主義じゃないわけだけど、現代だって民主主義は機能してると言い難い。
皇帝には諌議大夫というストッパーがいたけど、現代の選挙はどうもその機能を果たしてない。帝王学の本には、大衆こそが史上最悪の暴君になるかもしれないと指摘があった。なんの、その通り。倫理なく責任を感じない大衆が参加する民主主義が機能するはずがない。


この本の締めくくりとしては、
我々民衆の一人一人が倫理的に正しく物事を判断するようになって、普遍的な正解を選択できるようになる必要がある。
それを、諦めずに声に出して行動していけば、資本主義も民主主義もアップデート、次元がシフトアップできるよ!がんばろうよ!
って感じなんですが、、、
言うは易し。なかなかに恐ろしいタイトルの本書ですが、人類がその恐ろしさが身に染みるのは本当に世界が終わるときだろうって気がする。
さて、自分は何をしようか。
諦めて、人間みんなが終焉を迎えるまで搾取する側になる努力をするべきか。こういう選択を考えるとき、選挙だけの民主主義の不毛さをいつも感じます。
みんなでやらなきゃいけないからねぇ。。。香港のデモも、タイムリー。

自分はどうするのか?ではなく、どうしたいか?か。

長くなりそうなので、前編後編に分けます。


<以下、引用抜粋 ネタバレ?注意>








マイケル・ハート

自由、平等、連帯を一続きにする。ポストキャピタリズム。
カール・マルクスは、資本主義的生産様式とは生産性を上昇させていかなければならない。
資本は、人々の能力や才能を十全に活用できているのか?
人々の才能や能力は、現在の経済システムのもとで無駄遣いされているのではないか?
ブルシットジョブ

「民主主義の危機」
選挙で政治選択ができるという信念が、有権者たちから消失している
自律するよりもコントロールされたほうが楽
新しい指導者の役割
リーダーが戦略を立て、それに従う者が戦術を練る→非権威主義的なリーダーぞうにおいてはそれが逆転し、人々の民主的な運動の中で決まった戦略を実現していくために、戦術を練るのが指導者。
新しいオルタナティブな政治の生みの親、社会運動が新しいタイプの政治家の生みの親になる

コモンとしての地球
コモンとは、民主的に共有されて管理される社会的な富のこと
地球の未来を決めることができるのは、私的所有でもなければ、私的所有者でもない。
それは国家でもなく、全員。地球環境について決定する民主的で新しい仕組みが必要

所有の論理を乗り越える。土地、労働、文化、権力、富、および精神を暴力的に「囲い込む」ことによってしか成立しない現在の掠奪的な経済から脱却するために、多様かつ相互連関的な戦略を練り上げることを私たちは目指している。自由な労働と自己統治を通じて、生産的で、気高く、持続可能な暮らしを実現するために欠かすことのできない資源に対する根源的権利を強く主張する。

1850年ごろ、工業は、質的な意味で支配的になった。工業における生産を組織する方法とその様式は社会全体に広がり、他の生産の形態や社会全体に押し付けれられた。
同じように、現代において、圧倒的な影響力をもつ新たな経済的生産とは、非物質的生産。知的生産、サービス業、医療などの感情労働。
テイラー主義、構想と実行の分離。資本からすれば、知識と技術を引き裂けば、支配的になる。
Uberのドライバーなどがそれの例。GAFAによるプラットフォームやアルゴリズムの独占。

左派の政府はありえない。存在しうるのは、左派のための場所を開放している政治機構
社会のなかにどういう場所があれば、みんなで共に民主的な決定を行うための能力を発展させていくことができるのか
マルチチュードははじめから存在しない。作り出される必要がある。


マルクス・ガブリエル

誤りだらけの概念を哲学は問い直し、その概念の出来がなぜ悪いのかを示すだけでなく、より良い概念を提案することもできる。哲学は社会を変えるために不可欠。

ポスト真実。世論の形成において、客観的な事実よりも感情や個人的な思い込みへの訴えかけのほうが影響力を発揮している状況。
客観的な事実の危機。
プロパガンダ、歴史修正主義、フェイクニュース、ヘイトスピーチ、言論の自由、、、
エビデンスに価値を置く政治

相対主義に従えば、他者と互いに理解し合うことなどはできない、それぞれ分断された世界に住んでいる。
他者性を作り上げることによって、自分が見たいものだけを見る。
先進国は途上国の貧困に向き合おうとしない。因果関係のつながりは無数にあるのに不可視化されている。
この状況がまともでないとして、だからこそ政治もまともであるべきではない。人々は嘘であると実は知っていても、嘘を受け入れ、嘘を必要とする。

自然科学に特権を与えない
政治的な決定を自然科学の専門家にゆだねてしまう危険。民主主義と相容れない。
自然科学は存在論的な地域の一つにすぎない。数多ある他の「意味の場」と並んで存在しているもののひとつ。

人生の意味とは何か。よりよい未来とは何か、という問に対して単純明快な回答を求める人が増えてくる。
哲学教育の重要性。倫理的判断も哲学のトレーニングが必要。

AIの決定にゆだねたがる人間の弱さ
深刻な問題に取り組まず、事実を否認して楽になりたいという誘惑。
人間性を否定したいという願いほど人間的なものはない。有限性を否定したくなる。
AIは倫理を持っていない。倫理はプログラムできない。不死身のAIはどう生きるかは問題とならないので倫理がない。
難民問題

グローバルな市民権。民主主義の本質は国民国家と相容れない。国民国家を超えて民主主義が拡張される世界。普遍的な民主主義。


ポール・メイソン

資本主義の終わりを想像するより世界の終わりを想像する方が簡単
潤沢な社会。限界費用の逓減。情報技術の発展。オープンソース。IoT。価値の破壊が起こる。資本を増やせなくなる。ポストキャピタリズム。
正の外部性。ネットワーク効果によって生み出された成果を誰が所有するべきか。突き詰めると資本主義への挑戦。
そこから起きる情報の民主化。資本主義の原理からは出てこない無償の社会的協働が資本主義の生産力を上回る。
結果、人々が強制的・義務的な仕事から解放され、無償の機械を利用して必要なものを生産する社会が到来する。持続可能な協同型経済。

抵抗もある。市場の独占、ブルシットジョブ、プラットフォーム資本主義、情報の非対称性。
これらは自由市場では消滅するはずの市場の失敗。それが存在するということは、反競争的な資本主義。世界システムが根本的に壊れている。
情報の民主化は、相対主義によって阻まれ、ヘイトとフェイクニュースがあふれる。
SNSなどのプラットフォームをコモンとして民主的に管理する。アルゴリズムが私たちにいつどのように作用しているのかを知る権利。

AIの暴走を防ぐには、普遍的倫理、人間とは何か、を定義する



斎藤幸平

自由、平等、連帯、そして民主主義 コモンを民主的に管理する、社会運動に依拠した下からのコミュニズム
上からの政治主義は、民主主義の闘争領域を選挙戦へ著しく狭める。専門家や学者による政策論は、問題の当事者の主体性を剥奪する。
資本主義は瀕死の状態でありながら最後の最後まで力を発揮する。その裏で苦しむのは、自分たちは二酸化炭素を排出していない貧しい国々の人々と未来の世代なのだ。
posted by koji at 18:17| 大阪 ☁| Comment(0) | フード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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