2014年01月31日

一倉定の社長学 経営戦略全面改訂版

おもしろい本を貸して頂いたので読みます。
中小企業の社長だけを対象にコンサルティングしてきた一倉定氏の本。
かなり古い出版です。ご本人もとっくに他界してるようだ。
古いのでなめてかかってたが、なかなか納得の箇所も多いので引用アウトプット。




p10
内部管理の手法を経営学と思い込んではならない。
社長は、危険な事業構造は何かをまずは知り、これを改めなければならない。

p16
「コスト主義」は顧客の要求が忘れられる危険が大きい。
新商品は「市場においての実験」が大切である。新商品が成功するか否かは、企業が決めるのではなく、顧客が決めるものだからである。

p24
商品構成こそ、会社の収益性と安定性を確保する基本である。
社長は自社の商品構成の欠陥を認識するとともに、これに対して明確な方針を持たなければならない。

p28
得意先と販売網の分析こそ大切である。成果を上げるための数々の情報がそこから得られるからである。
開拓営業は、社長の役割であって、ほかの誰の役割でもない。

p31
事業経営には終わりがない。ということは、長期の正しい方向づけが必要であることを意味している。それは、過去の引き延ばしでもなければ現在の延長でもない。

p34
事業経営というものは、顧客の要求に焦点を合わせ、社長の意思と責任において、まず事業構造それ自体を高収益型に変革する。次に、この事業構造を踏まえて、収益を上げるために必要な活動を展開するものなのである。

p43
企業は、経済的価値の創造という本来の任務を果たすためには、営々たる努力によって、長期繁栄を実現しなければならない。
客観情勢の変化に対する企業の正しい姿勢と対応こそ肝要である。
変転する市場と顧客の要求を見極めて、これに合わせて自社を作り変える。
内部管理は、事業経営に必要なものではあるが、それが事業活動ではない。

p49
直接原価計算の方式を使って収益計算を行い、これを事業経営の要請に従って組み上げてゆく。
全部原価計算方式の罪悪は、「原価は安いほうが良い」という考え方を広く深く植え付けてしまった。

p51
企業組織は、産業革命によって企業の誕生と同時に生れた。しかし、それをどうやって管理していいかわからなかった。そこで人類が昔から持っている組織、役所、軍隊、宗教、学校の組織理論をお手本として作られた。これらの組織には「市場」がない。だから、管理といえば内部だけを対象としている。「変化を阻止する」という特性こそ、これらの組織の特性である。
ところが、企業には「市場」がある。市場は絶えず変化する。当然のこととして、企業組織は変化に対応するという特性を持たねばならない。変化に対応しなければ生きられない企業に、変化を阻止するという特性を持った組織理論を導入してしまっている。

p81
経済的価値の創造原理。
◎怠慢追放 @社長が自分で決めようとしない。社長の役割は「決定」。誤りは素早く発見して正す A社長がお客様の所へ行かない。 B社長が会社の数字を見ない。
◎成果はお客様から得られる。収益は会社の内部にはない。収益は外部にある。
◎スクラップアンドビルド
◎集中 お客様の要求の特定の部分に限定し、その中でお客様の多様な要求を満たす。
◎動機付け 最も重要なことは社長自身の動機付け。経営計画ほど強い動機付けはない。

p160
コンサルティングのうちで、最も難しく、最も急ぐ事こそ「捨て去る」ことを納得させること。
社長を批判する人はいても、忠告する人はいない。

p201
POSの欠点 @陳列数の数を減らしてしまうので、フェースの品切れを起こして売損ないが発生しやすい。 A売り損ないはPOSで把握できない。 BPOSの指令する品物が未入荷という状態が日常茶飯事として発生するため、指令通りの配送ができない。 CPOSでは、取り扱いのない商品の情報を得られない。POSがあるために、商品情報を収集していると思い込んで、商品情報の収集を怠る。 DPOSにかかる新たな費用が見過ごされる。

p208
市場のすべての要求を満たそうとすると、市場のすべての要求を満たせなくなる。

p235
多角化とは、住みつく業界を多角化してゆくことである。同一業界内で、商品の品種を増やすことは、多角化ではなく多品種化である。技術は専門化して、市場を多角化する。

p248
単品経営の多くの経営者は、その商品が永久に売れるものと思い込んいる。

p318
サービスの本質を明確にしたものが「事業の定義」である。
定義づけのメリットは、サービスの質が向上すること、幅が広く深みがますこと。

p326
事業というものは、始めは力がないのであるから専業としてこれに全力投入するのが最も成功率が高い。集中の原理。成功したら、新たな事業を加えて総合化を行なう。

p345
常時事務所にいても、社員の仕事ぶりを知っているつもりなだけで実は分かっていない。
社員同士が暗黙のうちに、お互いの仕事上の手落ちや怠慢などを社長に対して隠す。本当のことを報告すると、お互いまずいことになるので、実態を隠してごく内輪の報告が社長のところにあがってくる。

p350
営業は営業担当者に任せておけばいいのではない。社長が得意先を開拓し、営業担当者がこれを守るのだ。

p357
閑散時には、社員は仕事のペースを落としてしまい、遊んでいるようなことはないように見える。
季節商品なるが故の低収益高費用と、季節商品なるが故の病根不感症になる。
赤字不感症は、長年にわたって年間の大部分の月が赤字で、閑散期には大赤字が出ても平気になる。

p368
商品こそ事業経営の柱。社長にとって、商品選択こそ最も基本的で、最も重要な決定なのだ。
事業経営の全責任を負う社長にとって絶対に自らやらなければならないことは、一つは、事業、商品の取捨選択であり、もう一つは人事である。

p398
会社の運営を決めるものは販売である。その販売は社長自ら陣頭指揮を取らなければいけない。社長が売り歩くということではなく、販売基本方針を立て、体制を整え、販促の指導を行なうことで、直接販売活動は販売部門で行なう。
その為には、社長は自らお客様を訪問し、お客様の要求や不満を教えてもらうことから始めなければならない。お客様訪問は絶対的な重要性を持つ。

p424
リーダーシップの第一要件は、自らの意図を明らかにする。これを発揮するための最大ツールこそ経営計画書なのである。これに社員は動機づけられる。



割と重複する内容ですけど、挙げられるだけ挙げました。
これまで学んだこと、経験したことと合致する部分が多く、そうだよなぁ、という感覚が多かったのが印象的。
特に今の会社の社長は読んだほうがいいかな。笑。

いくつかの中小企業で働いてきてみて、
自分自身でもカフェの店長という一国の主をやってみて、
社長(店長)一人の働きで会社(店舗)はどうにでもなる、というのはすごく納得。
だけでなく、わかっているつもりでも、色んな実例をあげて説明されると目からウロコな部分も多い。

商品構成、お客様の選び方、ABC分析による切り捨て、年計グラフによる数字の傾向の可視化、販売重視、商品開発、組織の変革、リーダーシップ。
最近は内部管理のススメの本が多いので、どうしても内部管理重視になっていた気がします。目標管理は会社を潰しますって、そうかもなぁ。
お客様からしたら、社長と直接取引の話ができるほうがいいに決まってる。

十分良書だと思います。この本、古い本だけど9,500円もします。汗
貸してくださった方に感謝!
posted by koji at 20:26| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/387043993

この記事へのトラックバック